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「君みたいな人、僕の故郷の人達以外で初めてだ」 「?ここの生まれじゃなかったのか」 「うん。隣国。って言っても国境近くだったからどっちにしろあまり分別ないんだ。森の中だし。」 「隣国…? お前、いつからここにいるんだ?」 「あまり覚えてないけど、一桁の時にはいたかな。」 「何の為に此所にいるんだ?」 「何の為にって、僕を保護してくれてるから」 「村に居たのに?連れて来られたって事か?」 「…うん。」 「お前の意志も聞かずに?」 「…僕の身体は他人に害を成してしまう。 だからここにいるのが良いんだよ。」 「お前の村の連中は俺と同じなんだろ? だったら村にいたっていいじゃねえのか?」 「一時的なものかもしれないのに? 触れ過ぎると、ダメな時もあるんだ。 それに森の中だと、動物もを多いし、それに関わる仕事が必ず出てくる。 どんな命も無駄にはしたくないんだ」 「……」 「ここは、些細な事であっても、自分の仕事がある…それだけが唯一の救い。 この身体の所為で何もで何も出来ないのが、一番辛い…」 |
妄想爆心中