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:暗闇迷路 それはだれかに問うことではなく おのれが見出すことなのだけど 時折そのこころさえがまんできずに さけびだす おしえてください わたしは わたしは いきていてよいのですか? (…セルジュの感情っていうよりも…) |
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:赤の片翼 けして誰も答えてくれないし 誰も答えを持っている事はないのだけれど けれど、なぜ。 ぼくたちがこの力を持っているのだろうか (…恥ずか…っ(泡)パラレルです…) |
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:──ただ 共に生きたかった、 ただ、それだけなのに。 |
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:蒼の片翼 上の赤の片翼と対。ていうか、すんません…(脱兎) |
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:無言の 言う事はない、言える筈がない、言ってはいけない、叫び。 「──おい?」 ぺしぺしと何かが頬を叩く感覚と、柔らかな声で目が醒めた。 聞きたかった声を目覚めてすぐに聞こえた事に至福を感じても良いのだが、今日はなぜかいつもと違う。 軽い目眩と息切れと体中にべたつく汗。 視点が合わず、暫しぼんやりと辺りを眺めているとふと上から覗き込んでいる人がいることに気付く。 普通なら気付く、其れ位近くに居たはずなのに、ずっと気づけずにいて。 「…」 ゆるりと視線を上げて行く。見えたのは鮮やかな金の糸の様な髪、その金の流れの隙間から自分を見据えて来る、冷えた空色の、冷たくて気持の良い、蒼。 愛しい、人。 「キッド…?」 呼んでみると、彼女はあからさまに強張っていた面持ちを溜息と共に緩める。 屈み込んで見下ろしていた状態の身体を起こしたのに追い掛ける様に彼が身体を起こす。 それで、自分は今迄眠っていたのだと自覚する。 「起きて平気なのか?」 「…え」 「え、じゃねーだろ。起きて平気なのかって聞いてんだよ」 ぺし、と彼女の掌が彼の額に触れる、と、彼女の目尻がつり上がった。無意識に彼は身を竦めて言葉を待つも、いつもの様な罵声は飛んで来ない。思わず瞑っていた目をそろりと開けると。 見えたのは、 ──耐える様に、苦痛に顔を歪めている、彼女。 「…何か、あった?」 彼女がそんな顔をするのは珍しい事だ、不思議に思い問いかけると莫迦と呟かれる。 「何かあったのはお前だろ」 「え…」 「何、みたんだ」 思考が、鈍る。 ────何、を? 「確かにお前熱出すと、魘されてうわ言言ったりしてたのはあったけど。 でも今日はなんか違う、何をそんなにお前、 …怖がってる?」 怖、い ? 「…セルジュ」 思考が、鈍って行く。 声が出ない。 視点が合わない。 身体が 身体が、 動け、 な その時、暖かいものが頬に触れた。首を伝い背に回り、引き寄せられる。 彼女の腕、だ。 「落ち着いて息をしろ、莫迦」 彼女の声。 「気にするなとは言わない。お前の性格を、知っちまったら言うだけ無駄だってよく判ったしな。 抱え込み過ぎるな、捕われ過ぎるな。 一人で、いるな。 一人じゃ無いんだ、お前」 「…」 「俺がいるだろ。俺が傍に、いるんだから」 どうして。 と、 問うてみたく、なった。 彼女はどうして、……あの人も。 自分が叫び声をあげている事に気付くのだろうか。 (自分は弱いと自覚はしている。けれど決して叫び声は上げない) |
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:なくしたくないとおもうもの |
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:過去 「…そうやって」 ぽつりと、彼が呟く。 「気に入らないもの、受け入れられないものは傷つけて突き放すのが、お前の世界か」 (お題の元ネタ。過去の二人) |
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:今 「……で?」 「いや、そういうこともあったなって話さ」 「何含んでんのかをきいてんですが」 ぶっきらぼうに告げられた言葉に、グレンは笑って答える。 「別に? 俺はカーシュ兄みたいにしつこくはないつもりなんだけど。 ……懐かしいというか、青かったなーって、言うかな」 「青い? おまえが?」 片眉を上げて振り見れば、自嘲の含んだ笑みが出迎えた。…何を考えているのか。そういえばあの時以来、こんな話をした事はない気がする。 「なんだかんだと文句言っておきながら、実は俺が一番お前の事判ってなかったから」 目を、見開く。横で肘をつきながら仰向けでベッドに転がる仲間を見やれば、次の言葉が溢れて来る。 「セルジュにも突っ込まれたしなあ…あの時は妥協は出来たけど認められなくて、悶々としてたっけ。今考えればおかしな話だけど」 何も知らないのに悩むのはどっかずれすぎ、と軽く笑いながらふと顔を上げる。と。 ……神妙なキッドの面持ちに出逢う。それがあまりにも希有すぎて、目を瞬かせると。 「仕方ないんじゃねーのか?」 「は?」 「俺もお前も、セルジュも。立場もやることも考える事も違うって、お前自身が言ったんじゃねえか。俺はあの頃お前の事を敵の類にいれてたし、お前だってそうだろ。 間にセルジュが居たが、俺とお前の間は敵同士で、仲間じゃなかったんだと、思う。セルジュに対してだって、あいつの立場利用してヤマネコに近付ければそれでよかっただけだしな」 それがどうして、とつぶやきながら彼女は転がる。頭の真横に広がるシーツの上に散らばる海色の髪が視界の隅に入って、彼女はそれを撫でる。 「こんな事になったのか───って、原因なんざはっきりしすぎてんだけど」 「ま、なあ」 二人の間に、限り無く真中に居て立って居た、彼がいたから。 彼は自分で身を守るキッドの側でもなく、また他人を守るグレンの側でもなかった。限り無く第三者で、だからこそ間に立てたのだと。 不意に眠りについている彼が身じろぎしたので、起こしたかと思ったがそれ以後の反応はない。ただ僅かに彼女に身を寄せて、ふ、と息を吐き再度沈黙する。 その姿にグレンは微かに笑みを曇らせた。 「疲れてるな」 「…だな。じゃなきゃ起きるもんな。それに俺が起きてる時にこんなに安心したよーな顔して寝ないっつの」 頬を抓って起こしてやろうかという悪態はグレンに苦笑で宥められ、彼女は代わりに彼を抱き寄せて口を尖らせた。笑いを堪えつつ、グレンも頭をベッドに下ろして、息を吐く。 「明日にでも大佐やカーシュ兄に相談して、少し休ませてやんないとな」 |
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:遠い北の地で 「お前って、皆の前から姿を消そうとした事はないのか?」 軽い会話の続きのつもりだった、そして、彼もその延長として受け止めたのだろう。 至極、軽く、そしてはっきりと。 「あるよ」 そう、答えた。 「…あるのかよ」 「まあ、全部思い出してから、常に平和って訳じゃなかったし。 大陸は思ったよりも存在を知られてたみたいだったから」 苦笑混じりに呟く姿を見て、その何処か達観している雰囲気を見、アーサーはああこいつ、と思う。 あれは見た事がある、随分と悩んだ後の面持ちだ。 「で、一度も実行はなかったのか」 「やろうと思って其の直前迄行ったのは何度か」 でも、と、彼は言葉を続ける。 「僕はどうも、彼女に一世一代の嘘をついてから、どうも嘘を付くのが下手になったらしくて」 「一世一代?」 「うん、まあ、ちょっとあって……いや、それはいいとして。 直前でいつも、気付かれる。誰かに。んで…」 「何を考えているんだと詰め寄られると。」 「…」 「大激怒で説教食らうと」 「……」 「おまけに大泣きされると」 「………」 こくりとただ頷く彼をみて、かなり堪えたのだなと苦笑いが浮かぶ。 「まだ皆を巻き込んだ事は一度しかないけれど、でもその一度が大きかった。 島を巻き込んでだ……随分と、悩んだ。その時はまだやる事があったから、あまり考えない様にしたけれど、少し落ち着いてから、思い出して。 一人で、悩んで。」 それがいけなかったのかなと首を傾げて苦笑する。違うだろと突っ込んでしまいたかったが、アーサーは沈黙を保った。 「気付かれた時に怒られたけどね、またひとりでって。 …でもこれは僕が抱え込んでる事だから、だれかを巻き込みたくはなかったんだ。 これは、周囲の人を巻き込むくらいの影響力は持っているし」 「じゃあお前、それを手放そうとは思わなかったのか?」 常夏の空の色の瞳を見開いて、彼は目の前の青年を見た。飴色の長い髪が風に揺れて、ぱらぱらと空を舞っている。鶯色の瞳が真直ぐにこちらを見、彼は徐に口を開き、問うた。 「放せば、今の状況が変わる訳じゃないけど。でもその後の平穏は手にいれられる。 ……安息は手にいれられる。 それを抱える、抱え込む意味は、判ってるんだろう? 時さえ超える力を持ってる"それ"は、…何処迄もお前と共にいる事になるぞ」 はじめ彼の言葉に驚きを隠せずに居た彼は、言葉が進むに連れ、次第に面持ちを緩ませていき、さいごには ふわりと、柔らかな笑みを浮かべた。 「僕が望んでいる事だ」 「…」 「それにどんな経緯があったにせよ"この子"を解放したのは僕だ、ゼロにしてしまったからには一人で物事を見つめられる様になるか、…力に"戻る"迄は一緒にいると決めたんだ。」 「他のものを犠牲にしても?」 「…僕だけでいいと、思ってたんだけどね」 困った様に微笑む彼を見、そうか、と気付く。 そういうことを言われたのか。 「誰にも」 ほんの少しだけあった沈黙を破り、唐突に彼が告げる。 「渡さない。譲らない。僕が護ろうと決めたから。 ……だから消させないよ、アーサー」 「…セルジュ」 「イグニスは、誰にも渡さない」 北の海の見える丘、夜の色が深くなり闇色が濃くなる地で月明かりに照らされながら。 一瞬氷色に光る炎が、彼の身体から溢れたように見えた。 (こんな所でイグニスの話してたっけ…(汗)クロノクロス発動後。アーサーはオリジナルです) |
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:闇の海 (うちのせるじさん、常に闇とは隣り合わせで生きて来たけれど今となっては決してそちらがわにいこうとしなかったよなあと思う。闇に心惑わされながらもそれでも闇になる事はなかった気が。その辺で言えば意外に強かったのかなあ。 それを言うとキッドさんはとりこまれちゃった側なのです。だからうちのキッドさんにとって、セルジュはちょっと眩しい存在。闇の中に存在する光なので。 余計に言うとカーシュは闇に付きまとわれる人間(笑)目反らして離れようとするのに闇が絡み付く様に追い掛けて来る。そんな感じ。 ついでに判る人にしかわかんない関連ですがスオはひっぱられてたりする。) (なんてかいてた板) |