: いのちというもの 死ぬ事は怖い けれど 己のいのちを使う事に躊躇はない 失う事に戸惑いはない ただあるのは 護りたい人達のいのちを失う事の懼れ |
: 4前提1前話 ぎゅ、と両の頬が指でつままれるとそのまま捩られた。 「…い、いたいいたっ、い、たたた…っいって、テッド!」 つままれたまま喚いて、彼の両手をばしばしとたたくも彼はやめようとはしない。涙目になってきた所で、ようやく彼は手を離した。 (文はお題に載せるつもりです。icoで挑戦しようとして挫折した手を繋ぐだと思われます<お題) |
: 手をあわせる 片方の手袋を外して、掌を自分に見せた。その手は左手……罰の紋章を持つ、手。 彼が何を発しているのかを悟り、僅かに身体を強張らせたが、ひとつ息を吐き、そっと自分の手袋を外す。 そう、と、彼の左手に、己の右手を重ねた。 …嬉しそうに彼が笑う。 「僕は」 ぽつりと、彼は呟く。 「テッドの右手に触れる時、実はすごく緊張する」 その言葉に頷く。自分もだと、少年は、テッドは答える。 「こうして意識すれば何も起きない、意識してない時も起こらない方が多いけれど、でも時々反発する様な力が出て来るから、やっぱりどうしても意識してしまう」 こくりと、再度頷く。 「今はお互い意識して手をあわせる。それは他の人に対しても、テッドもそうだと思うんだ」 「ああ」 「でも」 微笑んで、彼は続けた。 「いつかきっと、何も考える事無く、手を合わせる事ができる様になると思うよ、テッドなら。 意識せずに、怖がる事無く、その手で誰かの手を引く事ができる様になると思う」 「…妙に自信あるな」 呆れてしまう程に、明るく告げられた言葉に軽く反論する。だってと返って来たものは。 「あれだけ嫌がっていたのに、今は僕の手を合わせる事ができるんだから。 テッドも、強いんだよ。僕なんかよりずっと」 (ラスト前夜のあのシーンの続きだと思っていただければ。いつかちゃんと描きたいなあ…) |
: 触れるということ 泣いているだろう。目の前がぼやけていた、あまり見られたくなくて顔を彼の肩に押し付けると、かすかに笑う声が聞こえる。 背を優しく叩かれ、最後にきう、と抱き締められる。 ──あたたかい… 涙が、頬に零れ落ちた。 (1前にテッドとシーアが再開していたら、という話。私の中ではパラレル) |
: レイ 板絵じゃないんですが、お気に入りなので。 坊ちゃん好きです。テッドの存在を(わたしが)意識しはじめてから大分性格が変わって来ましたが、それでも好きです。良い子だったんだろうなあ… |
: 永遠なる許し これ描いてから、ようやく見ました。 意味ありげーな魔法だったんですね…(全然使った事無かった 嗚呼) |
: 遥か彼方、何処かの森で ざらざらと雫が大雑把に舞い降りて来る。 木々も草花もびしょ濡れになって葉を項垂らせる中を掻き分けて、二人のひとが走って居た。 ずぶ濡れになったくすんだ灰緑の外套で頭から足先迄すっぽりと覆われている為に幾分か重そうな足取りで森を横断している。ひとつ遅れて走る、こちらは亜麻色の外套を被った者も同じだった。 ふと前を走って居たひとが立ち止まる。後ろを走って居た者も歩みを止めて、注意深く辺りを見回した。 ざらざらと、雨の音が一面に広がる。 「…囲まれましたね」 (ポーラとシーア、戦争後のふたり。残りの文はその内何処かで。) |